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内視鏡について

内視鏡検査について

当院では苦しくない内視鏡検査を心がけています。
なぜ内視鏡検査は苦しいのでしょうか。
胃カメラの場合と大腸カメラの場合に分けて説明します。

胃カメラ

◎胃カメラが苦しい理由。
1.のどをカメラが通過するときに「おえっ」となる嘔吐反射。
2.体の中でカメラが動くことによる接触や摩擦。
3.観察のために胃を膨らませる多量の空気による膨満感。
 
■当院では以下の対策を行っています。

1.鎮痛薬、鎮静薬、咽頭麻酔薬の使用による嘔吐反射の抑制。

反射は人の意志では止めることができません。健康診断で膝をぽんと叩かれると足が勝手に上がります。あれも反射です。反射は我慢しても出てしまうものです。
したがって、適量のお薬を使って反射を抑えます。患者さんによっては、鎮静薬の注射で眠ってしまい、目覚めたときには検査は終わっていたということもあります。
 

2.無駄な接触や摩擦をさけるための丁寧な内視鏡操作。

体内でのカメラによる接触、摩擦はゼロにはできません。でも、出来るだけ少なくする挿入テクニックがあります。たとえば、山道で車の運転をするとき、車が揺れないように、速度やハンドルの調整をします。ベテランドライバーの運転だと乗り心地が良いのはスムースに車を走らせるテクニックを持っているからです。胃カメラの操作も同じです。
当院では経験年数20年以上の学会専門医の院長が患者さんの年齢、体型、胃の形、精神的緊張の度合いを考慮して内視鏡を丁寧に操作します
 

3.医療用炭酸ガスを使用することによる膨満感の軽減。

胃カメラでは食道、胃、十二指腸までを観察します。通常、検査のときは絶食ですから、中は空っぽでぺっちゃんこです。そのままでは、ぺっちゃんこになった袋に頭を突っ込んだのと同様、何も見えません。
そこで、一般的には空気を送気して膨らませますが、当院では医療用炭酸ガスを使用します。体内に入った炭酸ガスは空気よりも早く体の外に出ていく性質があるので膨満感が早く解消されます
医療炭酸ガス
※この機械から医療用炭酸ガスが送られます。

大腸カメラ

◎大腸カメラが苦しい理由

1.カメラが深く入っていくと腸がたわんで、お腹が突っ張るため。
2.観察のために腸を膨らませる多量の空気による膨満感。
 
■当院では以下の対策を行っています。

1.軸保持短縮法、透明キャップの併用による挿入。

大腸は全長約1.5mのじゃばらのような形状をしています。しかし、ただ真っすぐカメラを入れても途中でとぐろを巻いて突っ張ってしまうため患者さんが苦しいだけで奥に入りません。これを避けるには大腸の短縮と言う操作が必要です。
たとえば、長い靴下をはくとき、人は無意識に靴下の生地を足の指でたぐり寄せて短縮し、奥へ奥へと指を進めています。これと同じように大腸カメラの先端を指のように器用に操作し、大腸をたぐり寄せ、さらに軸回転と言う技法を組み合わせて奥まで挿入するのが軸保持短縮法です。
さらに、内視鏡の先端に透明キャップを装着し、視界をクリアーにして挿入する方法を組み合わせています。透明キャップは海女さんが使う水中眼鏡のような役割をします。これにより視界を良好に保つことができ、カメラの挿入時に無駄な動きがなくなります。
腹部手術の既往がある方は腸が癒着という現象を起こしていて、これらの方法でも挿入困難な場合があります。そういった事態に備えて、当院では細くて柔らかい大腸カメラを採用しています。さらに、胃カメラと同様に鎮痛剤、鎮静剤の併用で苦しくない検査を心がけています
 

2.医療用炭酸ガスを使用することによる膨満感の軽減。

大腸は胃よりも細長く曲がった臓器ですので、その内部を観察するためにはある程度の送気量が必要です。送気量が多いと腸が膨らみますので腹部膨満感がおこります。
かつては仕方のない事でしたが、当院ではその問題を解決するため医療用炭酸ガスを使用しています。医療用炭酸ガスは体外への排出が早いため、腹部膨満感を早く軽減することが出来ます
医療炭酸ガス
※この機械から医療炭酸ガスが送られます。

患者さんのために行なっていること

■安全で負担の少ない内視鏡検査のため、さまざまな目に見えない工夫を行っています。  

・内視鏡検査専用の電動ベッド

タカラベルモント社製の内視鏡検査専用電動ベッド(EX-SD8)を4台導入しています。このEX-SD8は内視鏡検査専用に開発されたベッドで、長時間の検査でも患者さんの体が痛くないよう、厚みのあるクッションで体圧を分散させる設計となっています。
さらに、移動用の車輪が装備されており、患者さんは検査後に回復室までベッドに寝たまま移動できます。鎮静剤を使用後は意識がもうろうとして、転倒することがあります。高齢の方はとくに危険です。
当院では検査後の患者さんの安全も考慮して内視鏡検査専用ベッドを導入しています。
内視鏡検査専用の電動ベッド
※このベッドの一番良いところは、肉厚のクッションです。当院では、検査後の安静時間も、快適に過ごしていただけるよう配慮しています。

・緊急検査枠の確保

内視鏡検査日には、必ず1件の緊急検査枠を設けています。患者さんに何かあった時に、迅速に対応できるようにと考えています。

・バイポーラースネア(B-wave)の導入

検査で大腸ポリープが発見された場合、2㎝以下の病変であれば、その日に切除可能としています(病状によっては不可能な場合もあり)。このポリープ切除に使用する装置として、モノポーラースネアとバイポーラースネアの2種類があります。
当院がバイポーラースネアを導入している理由は、ペースメーカーや体内に金属を有している方にも安全に使用できること、腸管穿孔(ポリープを切除したときに、腸を傷つけて穴を開けてしまうこと)のリスクが低いことです。
当院では検査が楽であるだけでなく、安全に行うことを重視しています
バイポーラースネア(B-wave)
DSCF3053

※この機械を使って、高周波電流でポリープを切除します。

・コールドポリペトミーの導入

2017年12月よりコールドポリペクトミーを導入いたしました。この方法は、ポリープ切除後の出血が少ない治療方法です。適応できるのは1㎝以下の比較的小さいポリープです。これより大きい病変はバイポーラスネアで切除いたします。適応がある方には積極的にコールドポリペクトミーを実施いたします。
コールドポリペクトミー

・専門スタッフの配置

内視鏡検査・治療は医師だけではできません。医師をサポートする看護師・臨床検査技師といった医療資格をもった専門スタッフが必要です。特に生検、ポリープ切除などの介助を無資格者が行うことは禁じられています。
当院では内視鏡検査の経験豊富な専門スタッフを配置しています。無資格者に検査、治療の介助をさせることはしておりません

・医療事務スタッフが検査室に常駐

内視鏡機器洗浄やセッティングは医療資格がなくても行うことが可能です。当院では医療事務スタッフがこの業務を兼任し、内視鏡検査室に常駐しています。なぜ、兼任にしているかといえば、普段から患者さんと顔見知りのスタッフを検査室に配置することにより、患者さんに安心して検査をうけていただきたいという考えからです。
大病院では検査の時だけしか会わないスタッフが大勢いますが、当院ではそのような事はなく、安心して検査をうけていただけます。

・定期的な医療機器の保守管理、消毒

医療機器は取扱い、メンテナンスが不十分であれば医療事故をおこします。当院では医療機器に携わるスタッフに定期的に研修を行い、正しい取扱い、管理を行っています。
また、各メーカーと年間保守契約を結び、定期的な点検、メンテナンスを行っております。
内視鏡機器自動洗浄機
※この自動洗浄機で内視鏡機器を洗浄消毒します。内視鏡機器は、洗浄機にかける前に、必ず人の手でブラシを使って洗います。この手作業が不十分だと、自動洗浄機の性能が発揮されないからです。

事前診察の原則

当院では内視鏡検査前に事前診察を受けていただくことを原則としています(例外として、緊急検査の場合は受診当日に検査を行います)。内服薬、持病、既往歴、検査の目的など、患者さんの状態をしっかり把握したうえで、検査を受けていただくことが、安全で質の高い検査になると考えているからです。
来院回数を少なくしたいので、受診したその日に検査を受けたい」というお声も多数頂戴しておりますが、「さっと行って、さっと受ける」ファーストフード店のような検査はトラブルが起きた時に患者さんの生命を危険にさらします。
ジェットコースターに乗る前にも、さまざまな健康上のチェックがあります。まして、内視鏡検査であれば、患者さんの安全のために事前診察が必要だと考えます。

診療実績

■胃や腸の病気で苦しい思いをする方が減るように、正しい診断、正しい治療を心がけております。

集計期間 2013年5月~2019年7月
 

1.総内視鏡検査件数  

5156件=上部消化管内視鏡検査 3380+下部消化管内視鏡検査 1776件

2.治療実績 

・大腸ポリープ切除術  949件 

3.診断実績(2019.7.31)

 

進行食道癌 1例 早期食道癌 4例
進行胃癌 2例 早期胃癌 16例
進行大腸癌 6例 早期大腸癌 11例
潰瘍性大腸炎 25例 クローン病 2例

 

4.まれな疾患の診断実績(2019.7.31)

Collagenous Colitis 1例 日本住血吸虫 1例
食道平滑筋腫 1例 胃アニサキス 3例
虚血性腸炎 5例 大腸平滑筋腫 4例
食道顆粒細胞腫 1例 食道アカラシア病 2例
特発性腸間膜静脈硬化症 1例 胃MALTリンパ腫 1例
直腸カルチノイド 2例 悪性リンパ腫 2例

腸管スピロヘーター症

1例    
 

 

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